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富津市竹岡地区の公共交通空白地有償運送「ぷちバスわだち」4月から運行開始

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路線バスの廃止やタクシーの撤退など、地方での「交通難民」の問題は全国的な課題となっており、ここ富津市も例外ではありません。そんな中、竹岡地区で公共交通空白地有償運送「ぷちバスわだち」の運行が2019年4月から開始されます。

現在、試験運行中というこのバスを取材させていただきました。

ぷちバスわだちはこんな車

ぷちバスわだちの発着地点でもある竹岡コミュニティセンターに向かうと、ピンクのラッピングが目立つバスがありました。トヨタのハイエースグランドキャビンですので、バスというか大きなワゴン車ですね。

長ーい車体。10人乗りですので運転手1人除いて乗客は最大9名です。

ピッカピカ!乗ってみたいですね(笑)

ぷちバスわだちに乗るには会員登録を!

ぷちバスわだちは登録制なので年会費1000円を払って、会員証をもらいます。

初めて乗る際に、運転手に払うこともできるみたいです。

運賃はどこからどこまで乗っても一回一律500円。お得な11枚綴の回数券もあります。

ルートと時刻表

さて、気になるのはルートと本数ですよね。
資料をいただきましたので掲載します。

自分で運転できず、公共交通も来ていない交通弱者のためのサービスですから、地域住民の声を多く取り入れ、主要地区を回りつつ、お買い物のできるスーパー・商店や、飲食店、病院などを巡回するルートを作成。竹岡コミュニティセンターから上総湊駅の往復を基本ルートとしています。

予約制で、ルート上であればどこでも乗車・下車でき、予約なしでも席があいていれば、手を上げてぷちバスを止めて乗車も可能な柔軟ぶり。まさに、路線バスとタクシーの合間を埋める交通手段と言えますね。

ぷちバスわだちに乗った感覚は動画で

実際にぷちバスわだちに乗車させていただいた取材の様子を動画にまとめていますのでご覧ください!

運営者インタビュー

ぷちバスわだちの運営を行う、NPO法人わだちの千倉淳子代表にお話を伺いました。

念願だった地域交通の形

竹岡で生まれ育った千倉さんにとって、地域の移動手段の困難さはずいぶん前から目の当たりにしている問題だったそうです。

『以前から介護のお仕事をしている私に、「どこへも出られねぇよ~。淳ちゃん、竹岡にバス走らせてくんなよ~」と近所の方たちから寄せられるこんな声は日増しに多くなっていきました。
 まずは、「福祉有償運送」を始めてみました。しかしこの制度では、乗る方は介護認定か障がい者のサービス認定を受けていないといけません。しかも基本1台に1人。これでは、小さなNPO法人では、何人も送ることができず、焼け石に水状態でした。』

そんな中、全国的にも同様の問題が叫ばれており、転機が訪れます、

『2015年4月に「公共交通空白地有償運送」という仕組みができました。それ以前も過疎地域有償運送はあったのですが、制限が緩和されたことにより実施が現実的になりました。これなら白ナンバーで、数人の方を一度に移送することが可能になります。』

困難を乗り越えサービス開始へ

「公共交通空白地有償運送」という枠組みができたといっても、実現は簡単ではありません。

『この仕組で運行するにはある程度大きな車両と定時で動ける運転手が必要です。それに伴う資金も必要になるわけでなかなか実現できずにいました。
 私は議員になりました。先輩議員と地方創生研究会を結成し、いの一番に公共交通を検討し合いました。しかし、行政としては1からの調査、アンケートが求められ、一地域のことだけではどうにもなりませんでした。
新市長も誕生されました。市長も公共交通に対して公約を掲げられ、「富津市公共交通会議」が立ち上がりました。会議で出された結論は「地域と連携した地域等に即した移動手段の導入」、その内容は「市は地域住民が実施する移動手段の確保に関する調査研究の支援及び運行に関する費用の一部補助など人的・財政的な支援を行う」でした。』

『補助金を受けられればグッと現実味が高まります。改めて地域住民へのヒアリングをしたり、関係各所への交渉を行いました。補助金の申請にあたっては「福祉有償運送」をすでに運用していることが信頼性の面で大きかったと思います。』

そして、この4月からようやくサービス開始となります。

『私にとっては8年越しの念願叶ったというところです。』

公共交通問題の難しさ

本サービス開始は4月からですが、すでに様々な意見が寄せられているそうです。

『多いのが「家の方にも来てくれよ」というルートに関するご要望です。もちろん、なるべく多くの方に使っていただきたいのでご希望に沿うようにはしたいのですが、経由地が増えてしまうとそれだけ運行時間が長くなってしまい目的地に到達するまで時間がかかるようになってしまいます。ご予約いただいた場合はルートを延長するなど柔軟な対応で様子をみさせていただく事もありますが、実情を踏まえてルートの調整も行っていきたいと思います。』

また、やはり料金に関するご意見もあるようで・・・

『運賃が高いとおっしゃる方も少なからずいらっしゃいます。路線バスより高いじゃないかと。
ただ、路線バスのように停留所だけではなく、ほとんど自分の家の前で乗降車できるというメリットは大きいと思います。』

『利用者が増えれば増えるほどサービス基盤も利便性もあがり、場合によっては値下げも可能になるかもしれません。今現在はご自分で運転できるから興味がないという方もいらっしゃいますが、将来的な必要性なども考えてこの仕組を支える意味でも年会費を払っていただくとか、積極的に利用するとか、地域でのご協力をお願いしたいです。』

補助金を受けながらとはいえ、やはり経営の厳しい事業であることは間違いなく、その公共性という意味でも地域で利用促進し、支えていく必要のあるサービスだと痛感しました。ただ、地域の高齢者のみなさんの救世主になる可能性は大いに感じますので、応援していきたいと思います。

ぷちバス『わだち』サービス概要

ぷちバス『わだち』利用者募集!
通院・買い物・外食などにご利用下さい

☆週3回(月・火・金)ルート運行
☆登録制(年会費1000円)・基本予約制
☆運賃 1回 500円(回数券販売 11枚 5000円)
☆経路図・時刻表(ページ中段参照) 

【お問い合わせ】
ぷちバス専用電話: 0439-27-1123
受付時間: 平日8:30 ~ 17:00

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