2019年11月10日(日)に、君津市在住の写真家礒村浩一さんと一緒に企画いたしました「台風15号被災地支援 写真撮影をしながら房総を応援しよう撮影会 #房総応援撮影会」を実施いたしました。幸いにも好天に恵まれ、台風被害の現状や房総の魅力ある景色、そして美味しい地元食材を楽しみながら、とても気持ちよく房総半島を一周することができました。
今回訪れた撮影地を写真とともにご紹介したいと思います。
Contents
撮影会までのみちのり
2019年9月9日未明に襲来した台風15号が千葉県、特に房総半島の南側を中心に大きな被害を与え、各産業に大きな打撃がありました。千葉県に住み、この地を愛しながら長年親しんでいる「写真」を通して貢献できないか、というアイディアから生まれたのがこの撮影会でした。
参加者が実際に房総を訪れ、現在の被害状況の深刻さや、逆にすでに復旧して受け入れ可能になっている場所、変わらず美しい景色などを肌で感じていただき、更に撮影会で撮った写真を他の方にも見ていただくことで広く千葉県房総地域の状況を知って欲しい!という趣旨でした。
企画が固まりいよいよ募集を開始しようという段階で台風19号の襲来・・・千葉県にさらなる被害をもたらした以上に、関東甲信地方、東北地方など広く被害がありました。こういったタイミングの悪さもあって、当初計画していた貸切バスでの運行条件に見合う参加希望が集まらず、それでも応募してくださった方と少人数での開催と変更になりました。
撮影地レポート
九十九谷展望公園
君津市鹿野山119−1
木更津で集合した8名の撮影会一行は、トラブルもありスタートは遅れたものの快晴の九十九谷展望公園に到着。好天の日曜ということもありバイカーの方を中心にたくさんの観光客がおりました。ここは早朝の日の出や雲海などが見どころですが、写真の通りスッキリ晴れた青空の下に房総の山々が連なり、旅の幸運を暗示するような感覚でした。
鹿野山神野寺
君津市鹿野山324−1
続いて、すぐ近くの鹿野山神野寺に移動。
関東地方最古の寺と伝えられ、虎脱走事件などで有名ですが、台風15号でかなりの被害を受けました。倒木が建物に倒れかかり屋根が損壊していたり、風に煽られた建物が横倒しになっていたり・・・。自然災害の驚異をまざまざと見せつけられたようです。
一方、危険な災害ゴミ・倒木などはすでに片付けられているのでもちろん訪問・参拝可能です。特別な建物であることから専門の職人さんの手が必要で、修復には時間もお金も多大にかかるものと思われますが、お賽銭、寄付などお心のある方はぜひ訪れてください!
竹岡漁港
富津市竹岡
富津市に入り、竹岡漁港を訪れました。
本当に天気がよく、くっきりと冠雪した富士山頂が見えてありがたい気持ちになりました。
こうした小さな漁港も、外から訪れる人にとってはノスタルジーを感じる味わい深い風景に映るようで、みなさま撮影を楽しんでいらっしゃいました。
燈籠坂大師の切通しトンネル
富津市萩生8−2
竹岡まできたらここに寄らないわけにはいかないでしょう。
すでにフォトスポットとしてブレイクしている燈籠坂大師の切通しトンネルです。
この日もバイカーを中心にたくさんの方が訪れていました。地元写真家としてはぜひ階段を登って大師様を参拝し、天空の城感ある景色も楽しんでほしいですね(息が切れましたw)
浜の味 栄丸
安房郡鋸南町吉浜526−2
スタートから30分ほど遅れていたこともあり、予定変更して先にお昼ごはんにすることに。こんな時にもメンバーが地元出身だと情報網が違います。周辺でいい評判だったお店候補から選んだのはこちらの鋸南町の栄丸さん。
庶民的な雰囲気が落ち着きますし、ゆったりソファ席に癒やされたり、それでいて料理は地魚で新鮮かつボリューム満点!
写真は「栄丸よくばりアジフライ御膳 1750円」ですがアジフライ、刺身三点、煮物のセットでこの値段!?
ビックリ!ラッキーで全員100%大満足でした!
大山千枚田
鴨川市平塚540
少し長めの移動をして、やってきたのは鴨川の大山千枚田です。
東京から一番近い棚田として有名で、農林水産省の日本の棚田百選にも選ばれており、保存活動が行われています。
すでに稲刈りは終わっているのでハイシーズンではないかもしれませんがのどかな景色でなごみます。
とはいえ、3台くらい観光バスが駐車するほど人気の観光地になっていますね。
写真としては稲穂のある実りの季節や、水が張っている季節に水面鏡のように反射するのが撮りたいですね!
野島崎灯台
南房総市白浜町白浜630
続いても有名観光地である野島崎灯台です。
ご存知の通り房総半島最南端となります。
灯台周辺の野島崎はゴツゴツした岩場が広がっていて撮りごたえ十分です!
日の入りの時間が迫っており少し焦っている一行(笑)
星空撮影で映える白いベンチもありました!
根本海岸
南房総市白浜町根本
野島崎灯台からはお隣あたりの根本海岸に移動して日の入りを撮影することに。
「白浜の屏風岩」とよばれており、砂浜から岩場につながる面白いロケーションです。
月も顔をだし秋の雰囲気。気温もぐんぐん下がってきます。
地平線には雲がかかって太陽のシルエットはボヤケましたが非常に綺麗な夕焼けでした。
§
ここですでに予定時間はオーバー確実だったのですが、参加者のみなさんの撮影熱を鑑みてワンモアチャンスの原岡桟橋にも立ち寄ることになりました!
原岡海岸 岡本桟橋
南房総市富浦町原岡210−1
テレビの撮影などもたくさん行われている有名スポット。
台風の影響で、トレードマークの電灯はついておらず、木造の橋も流されている部分が大きかったです。被害の大きい地域なのでここの修復はかなり先になるのでは?という話も耳にしました。
なんどか訪れていますが電柱の光がないため明暗差の少ない状態で撮れるという意味では特別な機会かもしれません。
長時間露光で明るさを稼ぐと、桟橋の詳細や雲の隙間に星も写すことができました。
房総にぜひ来てください!
行程については大幅に時間が押してしまいましたが、参加者からは大変充実していたとの感想をいただくことができ「ホッ」と胸をなでおろしました。初めての開催ということもあり、撮影地をかなり詰め込んでいたり、募集タイミングに自然災害があったりと、かなり難しい要素がありましたが、開催当日については晴天もあり房総の現状を知るという意味でも成功と言えるのではないかと思います。
農業・魚業などの一次産業や観光業が、地域経済にとって非常に重要な割合を締めている房総地域ですが、すでに復旧し営業しているところがほとんどですし、写真の通り綺麗な景勝地も多数存在しています。ぜひ、房総の生産物を食べていただいたり、現地を訪れて楽しんでいただいたりして房総を応援していただけたら幸いです。
「復旧したらいつか・・・」でなく「今」の房総をぜひよろしくお願いいたします!
参加者のみなさま、スタッフのみなさま、良い撮影会になりました。ありがとうございました!