2020年2月8日から11日の日程で富津市天羽地区で開催された東大むら塾主催「むらおこしコンテストinふっつ2020」の発表会が、最終日である11日に富津市民会館で開催されました。富津っ子も取材させていただきましたのでレポートいたします。
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開催概要
[日程] 2020年2月8日(土)〜11日(火)
[開催地] 千葉県富津市天羽地区内の5地区
[対象] 大学生
[募集期間] 2019年10月3日(木)〜11月15日(金)
[主催] 東大むら塾
[後援] 富津市
1日目
初日はお昼から市民会館に集合し、開会式がありました。
こちらに君津商業高校の商業研究部のみなさんも参加・交流され、その発表がとてもすばらしく大学生の参加者もとても驚かれていたと聞きました。
商業研究部といえば富津っ子でも昨季のメンバーを取材させていただきましたが、今年も精力的に活動されたようですね!
君津商業高等学校 商業研究部インタビュー/女子高生の地域PR活動 – 富津っ子
その後は各チームに分かれて、地区めぐりです。
白狐カメラマンが同行した竹岡チームは、灯籠坂大師~三柱神社~竹岡漁港~竹岡小学校~スーパー三十郎~松翁院とまわりながら地元の方に話を聞いて行きました。
夕方からは地元の方と懇親会。温かい雰囲気で良いですね!
2日目
2日目も地区巡りからスタート。
竹岡地区は萩生漁港~黄金井戸~農家さんのお宅~関山部落の辻切り作り~コミュニティセンターにて地元の方数人に来て頂き地区を語る会。
その後は市民会館にて他の地区で活動して来た方達と合流しワークショップ及びプラン作成です。
3日目
3日めは同行取材がありませんでしたので写真がありませんが、市民会館でプラン作成に励んでいたとお聞きしています。発表前日ですので煮詰まってくる頃でしょうか・・・。
4日目 発表会
発表会当日、午前中はギリギリまでプランの詰めと発表の準備をされていたそうです。
写真からも緊張感が伝わってきます。
発表会の運営は主催の東大むら塾のみなさんです。
これだけの規模のイベント企画・運営、本当に大変だったと思います。
非常に注目度が高く、住民のみなさんも多数いらっしゃっていたので会場となった市民会館の駐車場もホールも大入り満員状態でした。
コンテスト形式ですので、審査員の方がいらっしゃいました。
・富津市長 高橋恭市 氏
・天羽地区区長会会長 斎藤啓一 氏
・日本ドラム株式会社 常務取締役・東方商館株式会社 代表取締役社長 本野敦彦 氏
・株式会社トラストバンク 代表取締役 川村憲一 氏
・新富工場協議会 副幹事・日本製鉄株式会社 技術開発本部 技術開発企画部 総務室主幹 橋本茂 氏
各発表への質疑応答や講評などを行い、最後に最優秀チームを決定します。
発表1 竹岡チーム『山歩きde 脱・サファリ』
獣害対策に地域課題を見出した竹岡チームは、JRの人気イベント「駅からハイキング」に着想し、山道を通る新ルートを増やす案を提案。ボランティアと一緒に山道を整備し関係人口を増やし、山に人が入ることで獣害対策も進めることができると話しました。
発表2 金谷チーム『「住民」の学校プラン』
続いては金谷チーム。移住者の多い地域で地元住民と移住者の分散化が課題とし、廃校予定の金谷小学校で学校給食食堂の開設や、運動会などの地域イベント、災害拠点などで利用することでコミュニティづくりに貢献できるとしました。
審査員からは観光目的で廃校利用する場合、宿泊が大きな差別化要因になるので検討したらどうかと提案がありました。
発表3 峰上チーム『峰上を支える環南みんなの楽校』
峰上チームは、すでに自然体験などで利用されている「環南みんなの楽校」の有効利用について発表されました。住民負担が大きく、開催頻度を減らそうとしていたところ、君津商業高校などに一部運営をお願いして回数を維持しつつ外部からの新しい風を取り入れたいと。
また、不動の霊水で入れたコーヒーなどを有料提供することで経済効果も生み出せるとしました。
発表4 天神山チーム『つなぐ、つながる長崎!!』
廃校予定の天神山小学校の有効活用を提案したのが天神山チーム。学童保育きんこく塾の存在で子育てがしやすい環境があるため、企業やフリーランスの方を誘致して学校跡にコミュニティが形成できないかというアイディアでした。高齢化率が高いのに耕作放棄地0の長崎地区で今のうちに週末農家など今後農業を引き継げる人を増やしていくという目線は良いなと思いました。
発表5 湊チーム『ようこそ、太陽のまち天羽へ』
最後の発表は湊チーム。かつてはにぎやかだった町が徐々に寂しくなり今は特徴があまりないという住民の嘆きに対し「町に、色をつけたい!」というキャッチコピーで、上総湊駅のタイルの張替えなどで子どもたちに町の彩りに参加してもらってはどうかと提案がありました。
学校の統廃合で子供が増える地域でもあるため、子供にまちづくりに参加してもらい思い出を増やすというのも良いなと思いました。
最優秀賞は・・・
竹岡チームが受賞しました!
地域課題である有害鳥獣の被害と、ハイキングを結びつけるアイディアの斬新さが評価されたのかなと思いました。獣害への効果はともかくハイキングの実現性は高いのではないかと感じました。
トップバッターで緊張していたと思いますが、素晴らしい発表でした!
まとめ
同じ富津市内でも、各地区で感じている課題はやはり異なるものですし、それを汲み取ってそれぞれ短い期間でプランを作り出した学生たちは本当に素晴らしいと思いました。願わくはこれらの内のいくつかでも、ブラッシュアップされ実際に実行に移されることを願ってやみません。
発表会終了後に、発表した学生たちと地域住民たちが名残惜しそうに記念撮影していたシーンが心にしみました。第2の故郷になったと嬉しい言葉もたくさん聞かれ、ぜひ何らかの形で関わり続けていただければと思いました。
■ 東大むら塾 | 農業×地域おこしで、むらの未来を変える。
■ むらおこしコンテストinふっつ 2020 | ~日本一ミクロな地方創生~
【2020-03-05 追記】
東大新聞の取材記事が前後編で公開されたようです。
以上に細部までレポートされておりますので、こちらもぜひご覧ください!
日本一ミクロな地方創生を むらおこしコンテストinふっつ2020開催【前編】 | 東大新聞オンライン
日本一ミクロな地方創生を むらおこしコンテストin ふっつ2020開催【後編】 | 東大新聞オンライン